第28回 人間らしく働くための九州セミナーinくまもと

「第28回人間らしく働くための九州セミナー㏌くまもと」が、11月25日、26日の2日間にわたって熊本市の東海大学熊本キャンパスで開催され、初日の全体会には九州、沖縄各地から450名が参加しました。今年の九州セミナーは、「家族的責任を自分らしく果たす権利と健康」をテーマに、記念講演、パネルディスカッション、分科会で学習と交流を深めました。
全体会では、弁護士の阿部広美現地実行委員長のあいさつに続き、田村昭彦代表世話人会議長があいさつ。田村氏は、経済格差による健康格差、ブラック企業、労働法制の改悪、社会保障の切り下げなどが、過労死や健康破壊、家族も含めた生活破壊を進行させている現状を明らかにし、真にワークライフバランスが取れる働き方、働かされ方、社会生活に関して労働、社会保障、意識改革について学び、大いに討論しようと呼びかけました。
記念講演では、群馬大学教授の齋藤周(まどか)氏が、「ワークライフバランスと労働法の役割~労働者の家族責任と健康の視点から考える~」と題して、憲法25条で保障された「生存権」を保障するカギとして、憲法27条「勤労の権利」や労働法の役割り発揮、日本の労働時間規制の歴史、ILO165号勧告「家族責任勧告」などについて話されました。講演の中では、「もしも毎日5時に職場を出られたら」「もしも年休が1週間とれたら」などの会場インタビューもあり、和やかな雰囲気で楽しく学ぶことができました。
パネルディスカッションでは4人のパネリストが、自助・共助、自己責任・家族責任が過度に強調され、社会保障を切り下げ続ける社会は、誰もが陥る可能性があるシングルマザー、家族介護、非正規労働による貧困、過労死などを拡大させ、セーフティーネットが機能しない社会だと批判し、国民の権利としての社会保障の充実を求めていくことの大切さが強調されました。
2日目は、2つの特別分科会と10の分科会に分かれ、労働者の働き方や健康に関わる現状、各組織のとりくみについて報告・交流し、最後に閉会集会で「人間らしく働き、暮らせる職場・社会の実現を目指していく」ことを確認した「セミナー宣言」を採択して、2日間の日程を終了しました。