県労連小川マリ子事務局次長に聞く

8月の県労連第25 回定期大会で専従の事務局次長に選出された小川マリ子さんに、10月1日に発効した福岡県最低賃金に関することについてお聞きしました。小川さんは、最低賃金関係の労働局との窓口を担当しています。 (文責・編集部)

○編集部  10月1日から福岡県の最低賃金が引きあがりましたね。
◆小川 はい。8月5日、福岡地方最低賃金審議会は22円引き上げて765円にする答申を出し、10月1日に発効しました。22時以降の深夜は、956円に
なりました。これは、高校生のバイトをはじめすべての働く人に適用され、違反すると法違反として罰せられます。

○編集部 どのように評価していますか?
◆小川 07年に法改正があり、この5年間で福岡県で70円上がっています。それでも時給765円で、1日8時間・月21日働いても12万8520円にしかな
らず、税や社会保険料を払うと10万円も手元に残らず人間らしい生活はできません。全労連が全国各地で行った「最低生計費試算調査」は全国どこでも単身者で月額22〜23万円+ α( 時給1500円程度)必要と生計費の地域差が無いことが明らかになりました。福岡県は「Cランク」に位置付けられ、地域別にランク分けされた現行制度では、大都市と地方の格差が年々広がっています。東京の932円と宮崎・沖縄714円の差は、さらに4円広がり218円になています。制度の限界は明らかで、全国一律の制度が必要です。

○編集部 審議の過程で意見書を出したと聞きましたが…
◆小川 私たち県労連は、博多駅筑紫口の毎月の宣伝行動や労働局への要請行動、最賃審議会の傍聴などを行ってきました。「直ちに1000円に」の意見
書を提出し、政労使が雇用戦略対話で約束した「1000円」の実行を求めました。県知事も「最低800円の実現」と「中小企業への支援」の意見書を提出しています。

○編集部 県労連として、今後どのような運動を進めますか。
◆小川 国税庁の調査で年収200万円以下のワーキングプアが4人に1人、厚労省も〝結婚の壁〞と認める年収300万円未満の人は有業者の55・1%、正規雇用の89・1%に達しています。消費が低迷しモノが売れない、少子化が進行して人口減少社会になった、とも言われています。最低賃金法は、労働者の生活の安定だけではなく、労働力の質の向上、経済の健全な発展に寄与する目的があると定められています。今の最低賃金ではこの法律に違反しています。「全国一律最賃制」の実現を軸に賃金の底上げをすること、すべての働く人々の実質賃金を改善する、これは労働組合運動の本来的な役割で社会的な使命と考えています。日本経済の健全な回復と地域社会の持続可能性を取り戻す社会的な大義も持っています。全労連は「全国最賃アクションプラン」をつくっており、県労連も今から具体化をしていきます。みなさんのご協力をお願いします。

○編集部 意義のある大きな闘いとなりそうですね。私も頑張ります。今日はありがとうございました。